外国為替 foreign currency exchange 2005 5 16
私が子供の頃、バナナやパイナップルは高級品だったそうです。
しかし、今も昔も、バナナやパイナップルの値段は変わらないと思います。
たとえば、パイナップルの値段は、今も昔も、3ドルだったとします。
どうして、昔は高級品で、今は日用品なのか。
それは、為替レートが原因です。
昔は、1ドル360円でした。
だから、3ドルのパイナップルは、1080円だったのです。
今は、1ドル100円に近いでしょう。
だから、3ドルのパイナップルは、300円になってしまうのです。
外国為替というと、どこか遠い世界の話に思ってしまいますが、
実は、身近な問題なのです。
今のように、パイナップルが気楽に食べられるのも、
昔に比べて、「円」が強くなったからです。
なぜ、「円」が強くなったのか。
それは、日本が、優秀な工業製品を作って、それを輸出し、儲けてきたからです。
だから、日本が、優秀な工業製品を作れなくなってしまうと、
「円」が弱くなり、またパイナップルが高級品になってしまうかもしれません。
(今、日本人が贅沢できるのは、「円」が強いからと言ってもよいでしょう)。
ところで、最近、子供や若者に、「理数嫌い」や「理数離れ」が目立つと聞きます。
また、昔に戻ってしまうのでしょうか。
そうならないように、科学や数学の教育に力を入れるべきです。